夢を諦めないこと、他者からの否定的な意見に負けないこと、失敗を恐れないことについて自身のロケット開発の夢を追いかけた経験を元にした話。
夢を諦めるな、というメッセージはとても大事だと思う。
大事だからかもしれないが、色々なメディアや場面で何度となく聞いてきた。
いわば使い古されたメッセージだ。
どんなに大切なメッセージでも何回も聞くと情報としての鮮度が落ちる。
そうなるとなかなか頭に入ってこなくなる。
重要なメッセージであってもそれをどのように取り込むかは人によって異なるし、状況によっても異なる。
わかったつもりにはなっているけれど、実は本質を掴んでいなかったりする。
特に理解力に乏しい幼い頃に聞いてわかったつもりになっていると厄介だ。
本当はわかっていないにも関わらず、新たにその情報がインプットされてもわかったつもりになってスルーしてしまう。
こういった大事なメッセージは歳を重ねて人生経験を積むことで理解力が変わってきたりする。
だからわかったつもりになってスルーするのではなく、毎回、改めて考え直すべきだと思う。
そうすることで新たな発見を見つけられるかもしれない。
今回、なぜ、人は夢を諦めるかについて改めて考えてみた。
おそらく、夢を諦める人は他の何かと天秤にかけた結果、諦めるという選択をしているのだと思う。
それしか選択肢がなければ誰だって諦めたりはしないはずだ。
諦める原因の一つとして、家庭を守ることが考えられる。
生活を安定させるためには安定した収入を得ることが必要だ。
安定した収入を得るためにはリスクが少ない仕事をするしかない。
そうして人は夢を諦めてリスクが少ないけれど確実な仕事をする方に回るのだ。
その人たちは自分の選択が正しいと考えたい。
だから夢を追うことを否定したいのだと思う。
ここまでは以前からわかっていたことだ。
今改めて思うことは、こうした人たちがどうすれば夢を追うことに対して肯定的になれるかだ。
それは人類という広い枠の中で役割分担をしている、という考え方を持つことだと思う。
人は自分とその家族の幸せだけに目を向けがちだ。
そうではなく、人類全体としての幸せ、具体的には将来的な発展のことを考えるべきだ。
その目的を達成するためには、大きく分けて、確実に子孫を残していく担当と、
新しい挑戦をしてその子孫たちの生活を楽にする道を考える担当に分けて考えるとよいと思う。
夢を諦めた人たちは、そう考えるのではなく、人類共通の目的の中で、確実に子孫を残す担当をしていると考えれば良い。
それは人類共通の目標の中で大事な役割だ。
一方で、自分たちにはできない、新しい挑戦をする担当の人たちの必要性を認識すべきだ。
その道に進む人たちは自分たちと同じように安定した家庭を営めないかもしれないというリスクを背負っている。
そのことに尊敬の念を抱きつつ、人類共通の目的のために頑張ってくれることについて感謝と共に応援する、と考えるべきなのだ。
解決策としては自分の幸せだけでなく人類共通の目的とは何か、その中でどういった役割が必要で自分がどの担当なのかを意識すると良いと思う。